『太陽 浮世絵シリーズ 2 北斎』

「北斎は、画狂人と自ら号し、フランス印象派にも大きな影響を与えている。
90歳で死ぬときなお、百歳まで生きて満足のいく作品を遺したいというすさまじいまでの執念は、その全作品のいたるところにほとばしり出ている。
『富嶽百景』『隅田川両岸一覧』の全図掲載は北斎ファン必見です」（「編集室」より抜粋）

特に、『富嶽三十六景・甲州石班沢』／『富嶽三十六景・山下白雨』のそれぞれ「初摺」と「後摺」の4枚は、版画の妙が楽しめる。

本文の松田修「北斎の漫画――流体の美学」は、北斎画の時代背景とその本質を知るための好文である。

『太陽 浮世絵シリーズ 3 広重』

「広重の風景は、北斎の大きなスケールで躍動する画面に対して、静かに優しく、日本の四季を詩情ゆたかに歌いあげ、雪月花雨風陽の情感は、そこに描かれた庶民の哀歓とともに、現代の私たちの心にしみてくる。
『東海道五拾三次』の全図掲載をはじめ、人物画、静物画を含め、多数のカラー初公開作品を随所に挿入し、広重芸術の全貌を多彩に展開している」（「編集室」より抜粋）

本文の藤沢周平「江戸の出版界」は、江戸時代の出版の歴史が網羅され、そのカットの、北斎『絵本東都遊』には耕書堂の看板のみえる『版元蔦屋重三郎の絵草紙店図』が、京伝作画『堪忍袋締メ善玉』には京伝と蔦重の二人が対峙する姿が描かれている。

こちらは、『太陽浮世絵シリーズ 2 北斎』と『太陽浮世絵シリーズ 3 広重』の２冊セットの販売となります。一部に糊綴じのホツレがあるものの鑑賞に支障はありません。